しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 (創元推理文庫)
















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しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 (創元推理文庫)
しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 (創元推理文庫)

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著者解説がすてきです

巻末の著者解説がすてきです。本文以上に印象的です。文庫化された際、この部分が再録されていなかったのは非常に残念です。
読みやすいです

4つの事件の3つが、ト書き無しの関西弁の会話だけで事件が解決。
残り1つは旅行日記にFAXのみ、という構成で、斬新なミステリーであります。

大学生・和戸君と保住君(ワトソンとホームズ)のツッコミとボケで話が進み、
全て和戸君の主観で綴られてる意味不明の事件を、聞いただけでサラッと解決する保住君は、かなり神憑っています。

解決への伏線は、前の会話でちゃんと張られてて、作者は凄いなぁと思うんですが、
保住君の推測だけで、当事者の証言や裏取りがその場ではないので、解決した爽快感が、ちと足りず。
(次のシーンで、言った通りだったと、解決した旨が語られてますが)

「comical mystery tour」の、いしいひさいち先生が挿し絵ってのが、気が利いてます。
ホームズのいる関西

 国産のホームズ・パロディといえば横田順彌の『まだらのひもの』、後藤寿庵の『シャーリィ・ホームズ』がまあ有名所である。(一部で壮絶な野次が飛ぶが無視することにする)
 それら迷作珍作の中でもとびきりの変わり種が『しゃべくり探偵』だ。

 この本には殺人犯が登場するが、職業探偵は登場しない。探偵役はちょっと掴み所の無い変な大学生。彼が解決する事件は過去に起きたものと、遥か海を隔てた異国で起きた殺人事件である。言うなればアームチェア探偵物であり、捜査方法について言えばホームズの方法とはかなり異なっている。むしろネロ・ウルフ的だと言えるだろう。

 もう一つないものがある。それは、地の文だ。何とこの小説は、延々300ページに渡り、「ボケ・ホームズ」保住と「ツッコミ・ワトソン」和戸君ほか数名の漫才めいた会話のみで成立している異色のミステリーなのだ。しかも全編関西弁。何というチャレンジ精神! しかもそのチャレンジがしっかりと成功しているところが、黒崎緑氏の力量のほどを推し量れようというものである。
『しゃべくり探偵の四季―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの新冒険』(創元クライム・クラブ)なんて続編もあって、こちらは地の文つきで何となくほろ苦い青春の光と影が本作とは違った筆致で描かれている。お勧めである。



東京創元社
しゃべくり探偵の四季―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの新冒険 (創元推理文庫)





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